【実践的手法紹介】保有物件をデリヘルオーナーに賃貸してみて利回りアップ大作戦

今回は筆者が実践している利回り向上の手法を1つ紹介させて頂きます。

背景として、収益不動産の利回り向上に向けて、自動販売機の設置や太陽光パネルの設置など悪戦苦闘している方も多く、また、そのような取り組みを行ったものの、結果に結びつかず、撤退してしまった方も多数いると思います。

筆者がここで紹介するのは、何の苦労もなく、リスクも低く家賃を150%に向上させた手法です。手法と言っても、デリヘルの開業を認めただけですが(笑)
(後述しますが、敷金等の初期収入については通常の20倍以上になります。)

必要なのは、若干のモラルと心理的ハードルを越えるだけ(笑)です。

人の行く裏道に道あり花の山
利回りを劇的に改善させる、儲かる物件を作り上げるにはこの精神しかないと信じています。

また今回の事例を通じて、リスクの捉え方、そのリスクに対してどのような判断を下したかも参考までに解説致します。

1. 無店舗型性風俗特殊営業とは何か?

本題に入る前に、当方の物件の成約状況をご紹介させて頂きます。

利回りの向上を示すために、居住用として募集していた時の当初設定条件も付けています。(実例は千葉県のK市近郊。築25年木造APの1LDK)

当初募集条件 制約条件
月額家賃 5.3万円 8.0万円
敷金 0万円 56万円
(うち、32万円は償却)
礼金 0万円 0万円
その他収入 40万円(後述)
その他条件 家賃2か月前払い

如何でしょうか?

1室の事例だけの紹介ですが、大幅な条件改善が見て取れると思います。

契約時入金については、当初募集条件ですと家賃1か月分5.3万円だけですが、実例では100万円を超えてきます。

では、なぜこのような好条件で契約ができたかと言うと、無店舗型性風俗特殊営業を営むビジネスオーナーに賃貸付をしたからです。

無店舗型性風俗特殊営業とは何かご存知でしょうか?

デリヘルです(笑)
写真と、チャイムを鳴らす女性がどう見ても別人の子が派遣される、あのデリヘルです。

無店舗型性風俗特殊営業とは、文字を見てもわかりにくいですが、法律上はこのように定義されています。(風営法第2条第7項)

人の住居又は人の宿泊の用に供する施設において異性の客の性的好奇心に応じてその客に接触する役務を提供する営業で、当該役務を行う者を、その客の依頼を受けて派遣することにより営むもの

デリヘル(=デリバリーヘルス)の定義は、意外に難しいですね。

上記表を見て頂くと、デリヘルへの賃貸は魅力的に映ると思いますが、ここからが大変でした。

リスク分析です。魅力的な金額の裏にはリスクは必ず存在します。

筆者の場合は、リスク分析の結果、“リスクは極めて低い”と判断しました。

事項で詳しく解説させて頂きます。

2. 無店舗型性風俗特殊営業者に賃貸付することのリスク

それでは、リスクについて、皆さんが気になることは

  • 周囲からの反対やクレームが来るのでは?
  • 反社会云々の方が来るのでは?
  • 倒産や夜逃げのリスクが高いのでは?

といった事ではないでしょうか。

筆者も最初はリスク要因として捉えましたが、分析を進めると「対策を講じることが可能」との判断に至りました。

周囲からの反対やクレームが来るのではないか?

風営法第2条第7項をもう一度見てほしいのですが、

“人の住居又は人の宿泊の用に供する施設において異性の客の性的好奇心に応じてその客に接触する役務を提供する営業で、当該役務を行う者を、その客の依頼を受けて派遣することにより営むもの”

となっております。

これは「無店舗型性風俗特殊営業」の文字通り、性風俗特殊営業者の事務所では役務を提供することはできません。

この点がポイントでした。

筆者の物件では、電話対応をする男の人と待機する女性が数名来るのと、ビジネスオーナーが視察に週に一度来るくらいで、極めて静かな部屋のため、クレームは、当たり前ですが、一切来ません。

よっぽど近くのレジの方がうるさいです(笑)

簡単に言えば、「一般的な事務所と何ら変わらない」というものでした。

反社会云々の方が来るのではないか?

こちらも結論から言うと、「無店舗型性風俗特殊営業」については、警察への届出事業となっていることが分かり、この届出に対して反社会勢力の方は事業許可が下りないので問題ありません。

もちろん無届出の違法風俗店についてはこの限りではありませんので、違法風俗店にはご注意ください。

なお、「無店舗型性風俗特殊営業」は、許可でなく届出となっているのは、審査が緩いのではないかと思われるかもしれませんが、後述しますが審査はかなり厳しいです。

なので、反社の方が入る余地はありません。

なぜ“届出“になっているかまで調べてみましたが、”許可となると国が性風俗行を正式に認めたということになるから宜しくない“ということらしいです。、

実際は「許可」以上の審査をやるものの「届出」にしているそうです。日本らしいですね(笑)

なお、当方物件を利用しているビジネスオーナーは某広告代理店に勤めているサラリーマンが副業でやっているとのことでした。

きちんと「“届出”の提出/受理を確認する」というのが、本リスクに対しての講じた対策です。

倒産や夜逃げのリスク

こちらは、まだそのような事態に陥ってないのでわかりませんが、敷金(償却あり)と前払い家賃を多めに取れば、リスクはコントロール可能です。

(夜逃げの対応ノウハウはこちらで纏めていますので、ご覧ください)

参考:夜逃げが起きた時はどうすれば良いか
「無店舗型性風俗特殊営業」では、いわゆる本番行為はやってはいけないそうで、実施した場合、警察から許可取り消しになるリスクもあるため、敷金は多めに取るのが一般的です。

筆者としては、初期費用の大きさから、逆に短期で解約になったほうがありがたいくらいだと思っております。

なぜなら次の項で説明する制約条件の厳しさから供給が少なく、入居希望者が続出している状態だからです。

ではこのビジネスモデルがなぜチャンスなのかを解説してみます。

3. 無店舗型性風俗特殊営業者に賃貸付することの制約条件

リスクも少なく、収入が増えるならやってみたいと思った方もいるかもしれませんが、無店舗型性風俗特殊営業を開業する条件は非常に厳しく、所有する物件の周辺環境にかなり依拠します。

また自治体独自の規制も多く、適合物件がなかなかない可能性もあります。

行政書士がこのあたりの情報に詳しく、もし無店舗型性風俗特殊営業者に賃貸付をお考えなら保有物件近くの行政書士に聞いてみるといいと思います。

ここでは主な制約条件を記載したいと思います。

制約1:200メートル規制

無店舗型性風俗特殊営業を営むには禁止区域というものがあります。

店舗型性風俗特殊営業(いわゆるソープランド)の規制のために作られた規制ですが、行政が条例により無店舗型性風俗特殊営業の禁止区域も店舗型に準じるとしているケースがほとんどです。

無店舗型性風俗特殊営業の場合は、ただの事務所のため、「規制を受けるのはおかしい」という声もあるのですが、当然ながら無店舗型性風俗特殊営業の声は届かず、泣く子と役所には勝てないという状況になっています。

我々、収益物件オーナーからすると競合が減って非常にありがたいという話になります。

200メートル規制ですが、神奈川県の事例を見てみます。

【神奈川県の事例】次に掲げる施設の敷地(建設予定地を含む。)の周囲200メートル以内の区域

  • 学校、図書館、児童福祉施設
  • 病院、診療所(患者を入院させるための施設を有するもの)、博物館、公民館、都市公園、専修学校及び各種学校
  • 青少年の健全な育成を図るための施設
    (旅館業法施行条例第1条第1項第7号と同じ。)

周囲に、学校、図書館地域のコミュニティーセンター、公園、病院ないですか?

ない方おめでとうございます。

まずは、第一関門通過です。

ただほとんどの物件はここで落選すると思います。これくらいハードで、厳しい規制です。

警察は、許可(正確には届け出の受理)をする前に、現地調査も含めてかなり厳しく調査もします。しかも既存施設だけではなく、将来の建設計画とかもあれば不適合とされます。

制約2:そもそも無店舗型性風俗特殊営業に向く地域か?

病院も学校も何もないぞーという方でも、そもそも人口がない地域には開業しようとするビジネスオーナーはいません。

ある程度の人口がいる都市である必要がありますし、また無店舗型のため、近くにホテルや旅館などがある必要もあるなど、無店舗型とはいえ、周辺環境の制約はかなり受けます。

感覚的には、40万人以上の人口のある都市であり、ターミナル駅に準ずる駅である必要があります。

制約3:心理的ハードルを乗り越えられるかどうか?

冒頭で、筆者物件の成約状況を記載しましたが、そこにその他収入40万円とあると思います。

何か想像できますか?

答えは、「無店舗型性風俗特殊営業の使用承諾書を出した」というお礼料です。

上記で、無店舗型性風俗特殊営業開設のハードルをいろいろ記載しましたが、そのハードルを越えるのは無店舗型性風俗特殊営業のビジネスオーナーです。

収益物件オーナーとしての我々がやることは、無店舗型性風俗特殊営業の使用承諾書を書くことだけです。(デリヘルの事務所にしていいよーと一行書くだけです。)

とはいえ、この使用許諾所を書くことを嫌がるオーナーは多く、常に需要>供給の状態が続いています。

また、家族がいる方は家族の了解をとる必要もあり、そういった心理的ハードルを越えるのが一番大変です
(※ビジネスの制約の1つには“心理的ハードル“が挙げられます。弊サイトで解説している他の”心理的ハードル“に消費税還付を行うかどうか?という判断も分析しています。
参考記事:消費税還付を行う際の心理的ハードル:消費財還付はリスクなし

まとめ

・今回の寄稿は如何でしたか?今回は、ビジネスの分析、リスク管理手法も併せて解説してみましたので、皆様の参考になっていたら有難い限りです(結構この事例を記事にするのに時間を要しました…)

・心理的ハードルを乗り越えさえすれば、リスクはコントロール可能な無店舗型性風俗特殊営業者への賃貸が可能となりますので、皆さんもぜひトライしてみてはいかがでしょうか。

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