不動産投資信託(reit)の始め方と利回りを最大化させるためのチェックポイント

※2019年9月更新

さて、これまでは不動産投資信託の特徴についてみてきました。初心者の方だからこそ始めるべき不動産の投資は投資信託というお話でしたね。

→不動産投資信託(reit)の特徴とは?初心者が始めるべき4つの理由を徹底解説!

さてここからは実際に不動産投資信託(reit)のステップ、そして利回りを最大化させるため、どの情報に目を通さなければならないのかなどを説明していきます。

 

サルでもできる!不動産投資信託(reit)のステップ

不動産投資信託(J-REIT)は、「不動産が生み出す収益を元に発行される証券」に対する投資であるとイメージすると分かりやすいです。

そのため、投資の手続きは株式投資と似たものとなっており、不動産投資信託(reit)のステップは以下の通りになります。

  1. 口座開設
  2. 入金・取引
  3. 分配金の受け取り(インカムゲインの獲得)、売却益の確定

ここからは順を追って口座開設について説明していきます。※尚、株式投資をすでにしており、証券口座を持っておられる方は口座を改めて開設する必要はありません。

 

不動産投資信託(reit)の順序1. 『口座開設』

不動産投資信託を始めるときは、まず証券会社で口座を開設する必要があります。証券会社の開設先を大きく分けると、ネット証券会社か、店舗型証券会社ということになるでしょう。

ネット証券は売買手数料が安いというメリットがありますが、取引において店舗の担当者と相談がなかなかしにくいというデメリットがあります。

店舗型証券会社は、証券会社が情報提供をしてくれたり、担当者と相談しながら投資先を決めたりといったことができるメリットがある半面、ネット証券に比較してやや手数料が高め、リアルタイムに入金がしにくいといったデメリットがあります。

ネット証券と店舗型証券のメリット・デメリットをまとめると下記のようになります。

ネット証券 店舗型証券
売買手数料 比較的安い 比較的高い
情報収集 基本的に自分で収集 証券会社のセミナーや、担当者から情報提供をしてもらえる場合がある
投資意思決定 基本的に自分で決定 担当者と相談できる
パソコン知識 パソコン・ネット知識が必要 パソコン・ネット知識は基本不要

 

大まかにタイプ別で分けると

店舗証券がオススメなのは…
①パソコンやインターネットに不慣れな方
②投資情報の集め方にまだ慣れておらず証券会社と相談しながら投資をしたい方

ネット証券がオススメなのは…
①パソコンに慣れている方
②投資情報をご自分で収集・分析できる方

となります。

 

証券口座の種類

それでは証券口座の開設先を決めたら、次は証券口座の種類を決めましょう。証券口座には、以下の3種類があります。

  1. NISA口座
  2. 一般口座
  3. 特定口座

この内、①のNISA口座は、年間120万円を上限とする非課税投資枠が設けられている等の制約はありますが、非課税投資枠内で、かつ口座内で生じた投資収益は非課税になるというメリットがあります。

投資金額が非課税投資枠内に収まる範囲の投資規模を予定しているのであれば、NISA口座で口座を開設することで節税ができます。

ただし、NISA口座は2023年までの措置で、その後どのように仕組みが変わるかはまだわからないことには注意して下さい。

②の一般口座と③の特定口座の大きな違いは、「確定申告に必要な書類(証券投資の場合、年間取引報告書)を自分で作成しなければならないか、証券会社が代わりに作成してくれるか」という点にあります。

一般口座は確定申告必要書類を自分で作成する必要があり、特定口座は証券会社が代わりに作成してくれます。

そのため、特定口座で解説する方が手間はかからないと言えますし、NISA口座を利用しないのであれば特定口座を開設することが一般的なようです。

 

特定口座の種類

特定口座の種類は「源泉徴収があるかないか」で分けることができます。源泉徴収ありを選んだ場合、基本的に確定申告は不要となり、20%の源泉徴収で終わらせることができます。

給与所得以外の所得が20万円以下の場合は注意です。給与所得以外の所得が20万円以下なら所得税は免除されますが、所得税免除の資格を持っているのに源泉徴収ありを選んだ場合は課税されてしまいます。

そのため、特定口座を開設する際は、源泉徴収あり・なしのいずれを選ぶ方が有利か、十分に検討するようにしましょう。特定口座の源泉徴収あり・なしの違いをまとめると下記のようになります。

源泉徴収あり 源泉徴収なし
確定申告 不要 給与・退職以外の所得合計が20万円を超える場合は必要
配偶者控除 適用あり 適用されない場合あり
おすすめのタイプ
  • REIT投資の取引額が大きい人
  • 給与・退職以外の所得合計が20万円を超える人。尚、専業主婦は38万円を超える人
  • 確定申告の手間を省きたい人
  •  REIT投資の取引額が小さい人
  • 給与・退職以外の所得合計が20万円以下の人。尚、専業主婦は38万円以下の人

 

それでは一旦、ここまでの情報をまとめておきましょう。

  • REIT取引に慣れている人はネット証券が、不慣れな人は店舗型証券がおすすめ
  • 口座開設の際は、NISA口座も検討してみることがおすすめ
  • 一般口座・特定口座のどちらにするかは確定申告必要書類の手間を考えて決める
  • 特定口座であれば源泉徴収あり・なしのいずれにするかは自分の投資規模等を考えて決め

いかがでしたか?それでは次に入金手続きを行いましょう。

 

不動産投資信託(reit)の順序2. 『入金/取引手続』

証券口座を開設したら、次は入金手続です。不動産投資信託の場合、投資口数は1口数万円程度~百万円超のものまで銘柄によって1口当たりの投資額が異なるため、どの銘柄に投資するかで入金額は異なります。

また、リスクを分散するための方法の一つとして、複数の銘柄に投資する方法がありますが、複数銘柄に投資する場合は当然その分入金額も大きくなります。

自分が投資を通じてどの程度の利益を得たいのか、どの程度の投資規模で投資を行いたいのか、十分検討の上で入金しましょう。

 

不動産投資信託(reit)の順序3. 『不動産取引開始(=投資先の選定)』

証券口座への入金が済んだら、次は取引開始(=投資先の選定)です。

ネット証券の方はネット上で、店舗型証券の方は証券会社で注文を出し、取引を行います。

注文方法には「指値注文」と「成り行き注文」があります。

指値注文は「この価格なら取引したい(買いたいor売りたい)」と値段を入れて、証券を売買することを言います。成り行き注文は「いくらでもいいから取引したい」という取引になります。

指値注文は自分の希望通りの価格での売り希望・買い希望がなければ取引が成立しないというデメリットがあり、成り行き注文では予想もしなかった高い価格・低い価格で売買が成立してしまう可能性があるというデメリットがありますので、どちらにするかは十分情報を分析するか、店舗型証券口座の方であれば担当者と相談する等してじっくり検討しましょう。

 

不動産投資信託においての銘柄選定基準や方法

さて投資先の選定ですが、不動産投資信託は現在50を超える銘柄が上場しています。

このなかから、ご自分の投資可能上限額、不動産投資信託のタイプ、分配金利回り等を検討してどの銘柄に投資するかを決めることになります。大まかに銘柄選定をする場合の例としては、以下のような考え方があります。

 

1. 『不動産タイプによる検討』

不動産投資信託の投資先が住宅特化型か、オフィス特化型か、複合型か等の別。
この場合、リスクとリターンを踏まえて、ご自分の好みも加味して決めることになるでしょう。
尚、不動産投資信託の主な投資先ごとの大まかな特色は別の記事で説明します。

→不動産投資信託(reit)で利回りを最大化!メリットとリスクを各分類で見よう!

 

2. 『1口当たりの価格で検討』

ご自分の投資可能金額を踏まえて、たとえば1口40万円まで、20万円まで、といったように銘柄を決める方法です。

 

3. 『利回りで検討』

利回りは大きければ大きいほどリターンは大きくなります。そのため、利回り○%以上、といった考え方で銘柄を決める方法です。ただ、一般的に利回りは高ければ高いほどリスクも大きくなるので、その点には注意しましょう。

 

不動産投資信託において利回りを最大化させるためのチェックポイント

これらの投資先の検討にあたっては、まずはJAPAN-REIT.COM(http://www.japan-reit.com/)等のポータルサイトを活用されると良いでしょう。銘柄の特色・利回り・平均分配金利回り等がリアルタイムに更新されているほか、各投資法人の物件取得情報等も公開されています。

その後、投資候補銘柄をある程度絞り込んだら、各投資法人のホームページ等で資産運用報告書・決算説明書・物件ポートフォリオ等を見て、投資先を見極めると良いでしょう。

以下の表に示した主な留意点を踏まえて各投資法人のこれらの資料を過去数年間にさかのぼって検討することで、投資法人の体力やこれまでの成績、運用状況等を知る事ができます。

資産運用報告書や決算説明書でチェックすべき点は下記になります。

項目 内容
内部成長 保有物件の運用効率・管理状況等で、これがうまくいっていると高い収益を上げ、分配金が増えることになります。

一言で言えばテナントから高い賃料を得られているか、賃料減額請求を起こされていないか、物件管理は適切か等、投資法人を資産運用面から見たものです。

外部成長 新たな物件の取得によって投資法人の収益力を増やすことで、投資規模を拡大する巧拙を示します。

不動産投資信託の不動産投資における物件取得交渉力を示すと言えるでしょう。

分配金・投資口価格の推移 過去の分配金実績・投資口価格の変動を見ることで、たとえば利回りが上昇していても一時的なものではないか等の検討をする事ができます。
財務情報 借入金比率等を十分注意してみておきましょう。

 

まとめ

  • 口座への入金額を決める前に、自分の投資規模をどの程度にするか決める
  • 取引の際はポータルサイトで全般的な情報や市場動向を最初に集める
  • 投資候補となる銘柄をいくつかあげたら、その投資法人の資産運用報告書等もチェック

 

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