不動産投資信託(J-REIT)の銘柄選定のヒント① 概説

REIT投資と言っても、投資法人の数は50を超え、更に各投資法人がどういった不動産に投資をしているかは多岐に渡りますから、どれに投資すれば良いのかわからないという場合もあるでしょう。

そのため、投資法人の大まかな性格・リスクを見極めるためのヒントとして、どういった不動産を中心に投資をしているかで分類する方法があります。

中心的に投資する不動産の種類からみたREITの分類

REITが中心的に投資する不動産ごとの種類で分類すると、以下のような種類があります。

  1. オフィスビル中心型
  2. 商業施設中心型
  3. レジデンス(住宅)中心型
  4. 物流施設中心型
  5. ホテル中心型
  6. ヘルスケア施設特化型
  7. 複合型

これらの分類は絶対的なものではなく、それぞれの投資法人の物件ポートフォリオのうち、以上①~⑥のどの種類が多いかで分類されるものです。

例えば、物件ポートフォリオがオフィスビル70%、その他30%であればオフィスビル中心型と言えるでしょう。

⑦の複合型は①~④(ホテル・ヘルスケアはほとんど含まれないことが多い)のいずれにも偏らず、バランスよく投資しているタイプの投資法人になります。

とはいえ、それぞれの不動産の種類に応じて物件管理のノウハウ、テナント(賃借人)募集のノウハウも違いますから、各投資法人は上の①~⑤のいずれかを中心に投資している場合が多くなっています。

JAPAN-REIT.COM等のポータルサイトの個別銘柄の運用資産の項目を見れば、その投資法人がどの不動産を中心に投資しているか分類されていますから、これらを参考にすると良いでしょう。

投資対象ごとの特徴を把握しておくことが重要

いずれのタイプのREITでも、収益構造は同じです。

各投資法人は、投資した不動産に入居するテナント(賃借人)を募集し、テナントから賃料を受け取ります。

この賃料がいわば投資法人の売上高となるわけですから、賃料は投資家が受け取る分配金の源泉と言えます。

そして、投資家は分配金を目的にREITに投資するわけですから、テナントから安定的に、より高い賃料が支払われていることが投資家にとって重要です。

過去にはある投資法人が商業ビルを購入したものの、その後すぐにテナントから賃料減額交渉をされ、30%強も賃料が下げられてしまったことがありました。当然この場合、REITに投資した投資家が受け取ることのできる分配金は少なくなってしまいます。

そのため、REIT投資にあたっては、検討している銘柄がどういった不動産を中心に投資しているか、その不動産の種類特有の投資リスクは何か、ということを十分検討しておくことが大切です。言い換えれば、投資法人が投資している不動産に入居するテナントの性質からみて、どういったメリット・リスクがあるのかといったことを十分把握しておくこと、エンドテナントの性質からみた賃料変動・空室発生時の特徴等を十分把握し、それらのリスクも踏まえた上で検討しましょう。

オフィス、商業施設、レジデンス、ホテル、ヘルスケアアセットごとの特徴は個別記事で説明します。

まとめ

  • その投資法人がどういった種類の不動産を中心に投資しているかを把握することがREIT投資のカギ
  • 不動産の種類ごとのメリットや、発生しうるリスクを事前に十分検討すべき

 

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