不動産投資信託(J-REIT)の銘柄選定のヒント② -オフィスビル中心型-

この記事では、オフィスビル中心に投資している不動産投資信託(J-REIT)の収益性・安定性を、実際に物件を賃借するテナントの性質の観点からみていきます。

オフィスビル特化型の不動産投資信託は最も種類が多いですから、どの方にも検討のテーブルに一度は乗るはずです。

十分にオフィステナントの性質は理解していただきたいと思います。

なお、オフィスビルを中心に投資している投資法人には、日本ビルファンド投資法人、ジャパンリアルエステイト投資法人等があります。

オフィスビルの特徴

オフィスビルのテナントイメージは、以下に示す通りです。

 

5階 ㈱A商事
4階 ㈲B物産
3階 C法律事務所
2階 ㈱D不動産
1階 Eコールセンター
 

 

オフィスは、基本的には企業が事業拠点として借りるものですから、入居テナントは上の図のとおり、「株式会社等の法人が中心」となります。

事業拠点として借りるわけですから、そう頻繁に引っ越しをするわけにもいきません。

オフィスの賃貸借契約は一般的に2年~5年程度の間で締結される場合が多いですが、当初の賃貸借契約期間終了後に契約が更新され、結果的に10年等の長期で入居するテナントも多くなっています。

ですから、空室発生リスクはおおよそ低いと言えるでしょう。

実際、東京都心部ではビル品等が良いビルに関しては空室率が1ケタ台のことが多くなっています。なお、REITは各社で投資基準というものをもっており、あまりにも品等が良くない、築年が古く管理状況の悪い、つまりテナントが入居しづらいような物件は投資対象とされることはまずありません。

 

また、万一テナントが退去して、空室が発生してしまった場合を考えてみましょう。

以下では、3階のC法律事務所が退去した場合を仮定します。

 

5階 ㈱A商事
4階 ㈲B物産
3階 空室
2階 ㈱D不動産
1階 Eコールセンター
 

 

上の図のとおり、3階のC法律事務所が退去しても、各階の面積が同じとすれば空室率は20%です。

これが一棟丸ごとテナントに貸す場合が多い商業施設とかであると、以下の図のように一棟全体が空室となってしまいます。つまり空室率は100%です。

【一棟貸商業施設の場合】

5階 ショッピング

センターA

一棟全体が

空室になる

4階
3階  →
2階 退去
1階
 

 

上の図で、3階のテナントが退去したとしても、一棟貸の商業施設と比較すると面積も小さいですから、立地条件とビルの設備等が良ければすぐに次のテナントの募集などの手も打てるでしょう。

オフィスビルの場合、一棟貸の商業ビルと比較して、空室リスクは低いと言えます。

オフィスビルは立地条件・ビル品等がカギ

オフィスビルは基本的にREITの種類の中で、最もスタンダードであると考えられます。

立地条件やビル品等が良ければ良いテナントがつき高い賃料がもらえ、空室率が低ければ高めの賃料も設定できます。

J-REITでも最も長い資産運用実績があるのがオフィスビルで、比較的配当金も高止まりで安定しています。

オフィスビルについては立地条件・ビル品等がカギですから、ポータルサイトや各投資法人のポートフォリオをよく見て、どういった地域中心に物件を保有しているのか、その地域の賃料・空室率の変動はどうか、といったことも併せて検討したいところです。

幸いオフィスの賃料・空室率の統計は他のアセットタイプに比べて整備されており、たとえば以下のようなデータが参考になります。

 

三鬼商事のオフィスマーケット

https://www.e-miki.com/market/index.html

CBRE株式会社のオフィスマーケットビュー

http://www.cbre.co.jp/JP/research/Pages/MarketViews.aspx?redirect=true

 

また、ビル品等に関しては、各投資法人の「物件取得のお知らせ」等に建物の概要が記載されている場合が多いですから、これらを数多く読んで検討しましょう。

まとめ

  • オフィスビルのテナントは法人主体
  • 空室発生時のリスクは商業施設に比較すると低い
  • オフィスビルの賃料・空室率はデータが比較的整備されているから慣れれば検討しやすい

 

 

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