築古物件を最大限に活用した売り方や売れやすい物件の特徴とは?

普通の目で見た場合、築古の木造物件はいくら修繕をしていても見た目にも古く、中々買い手がつきそうにもないように見えます。

また築古物件では銀行の融資も付きにくくなるので、今購入したとしても将来売りたいときに買ってくれる人がいるのか不安になるでしょう。

しかし木造築古物件でも物件によってはきちんと売却できる戦略を立てられるのです。

今回こちらの記事では木造築古物件の正しい売り方について解説していきます。

 

減価償却をきちんと理解している人には木造築古物件であっても売れる

不動産投資は売却までを見据えて行うべきものですから、木造築古物件は本当に将来売れるのかという不安があるでしょう。物件が古く法定耐用年数を超えているような場合はなおさらです。

金融機関の融資も厳しくなりますから、将来買い手に融資がつかず売れないのではないかという疑問もついてきます。

もちろん物件にもよりますし、木造築古物件はRCの築浅物件等に比べれば融資を受けにくいことも事実ですが、そのような物件でも欲しいという需要はあります。

もちろん買いたいという人の絶対数は少なくなりますが、需要としては存在しているわけです。

それは、木造築古物件は購入後の減価償却期間が短い(=1年あたりの減価償却費を多くとれる)ことに着目した、比較的高い所得を持っている、金融機関から見て属性が良いと思われる人です。

法定耐用年数を経過した木造物件は、購入後4年で減価償却をしなければならないため減価償却期間は極めて短くなります。建物価格にもよりますが、その結果1年あたりの減価償却費は多くとれるため、節税に役立てるためという購入動機はあるわけです。

また、日本の金融機関はまだまだ物件それ自体の価値よりも借り手の属性を重視して融資をしている面が大きいため、属性が良い人は物件が古くても融資を受けることができるのです。

特に属性の良い人であればパッケージローンではなくオーダーメイドローンを受けることが中心になりますから、金融機関はより借り手の属性を重視する傾向が強くなります。

法定耐用年数を超過した木造築古物件については、属性の良い人がオーダーメイドローンを利用して取得する事例が多いのが実情です。

特に木造築古物件はRC造に比べて売却総額も低くなる傾向が強いですから、場合によっては融資を使わず現金で買うという人もいるくらいです。

つまり、木造築古物件を将来売却する場合、確かに欲しいという人の絶対数は少ないものの、それでも欲しいという人は確かにいるため、そういう人に対して販売活動をすることが重要であるということです。

 

売りやすい物件と売りにくい物件の違い

しかし、木造築古物件が何でも売れるというわけではありません。

築古であっても買主が付きやすい、言い換えると買主にとって魅力のある物件とは、立地条件が良く資産価値のある物件、維持管理の状態が良好である物件、そして何と言っても空室率が低く入居者がきちんとついている物件です。

法定耐用年数を超過している木造物件の場合、建物の評価額はほぼゼロになりますから、ほぼ土地価格で売却されている物件もあります。土地価格は景気の変動等の影響で上下することはあっても、経年により減価することはないので、逆に考えると価格下落のリスクが小さい物件と言えます。

その一方で、不動産の売買契約における建物価格は銀行の評価額とは別に、売主・買主間の交渉で決めることが可能ですから、建物価格の割合を多くすることは合理的な範囲であれば可能です。

その結果、買主は効率的な減価償却を実現することができます。

また、入居者がきちんとついている物件の場合、不動産鑑定士による鑑定評価を添付すること等の方法を採れば、賃貸経営の良否といったファクターも建物価格に織り込んだ評価をすることができますから、維持管理の状態が良好で、入居率が高い物件であれば理論上は建物価格割合を比較的多くとることも可能です。

買主は購入後、4年間で減価償却が終わった後は別の投資家に収益物件として売却しても良いですし、定期借家契約への切り替えや契約更新拒絶等によって減価償却終了時に入居者がいないという状況を作れるのであれば建物を取り壊して更地として売っても良いのです。

立地条件が良好で、土地自体に価値があるという物件であれば様々な方法の出口戦略を考えられるところが木造築古物件の魅力です。

 

売りやすい、売りにくい木造築古物件の特徴は?

このような特徴を考えると、売りやすい木造築古物件は、都心部にあって、また総額が比較的安く(個人的な感覚では東京23区で概ね1億~1億5千万円程度が上限でしょうか)、駅徒歩圏である等の立地条件の良好な物件であると言えます。

逆に売りにくい物件というのは、地方都市の総額が大きい物件です。
例えば、先だって地主にアパートを建てさせて家賃保証をしているサブリース業者の賃料減額問題等が取り上げられましたが、このような経緯で建てられた物件は一般的に売りにくい性質を持っていると考えられます。
なぜなら、地方の地主がサブリース業者に物件建築から管理を任せるケースというのは、おしなべて相続対策である場合が多いからです。
そのような相続対策を取らざるを得ない土地というのは、一般的に土地の面積が大きく、また地方部でも駅から比較的離れた地域にあるケースが多いものです。
いくら地方部で土地価格が都心に比べて安いとは言っても、土地の面積が大きくなれば取引価格が1億円を超えるなどはざらです。また、木造だとどんなに頑張っても3階建くらいまでが建築できる限度ですから、土地面積に比較して建物面積の割合は小さくなります。
その結果、合理的な範囲で建物価格を多くとることができず、減価償却費を多くとりたい買主のニーズに応えることができません。

木造築古物件を購入する際は、このような点にも注意するようにしておきましょう。

纏め

  • 木造築古物件であっても、立地条件と売り方によっては買い手がつく
  • 減価償却期間が短い分1年あたりの減価償却費を多くとれるのが木造築古の魅力
  • 金融機関は買主の属性を重視する傾向がまだまだ強いので、属性の良い人であれば物件が木造築古でも融資はつく
  • 立地条件の良い都心部にある物件は売りやすく、地方物件は売りにくいという傾向が一般的にはある

 

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