【不動産投資】賃貸併用住宅とは?

ここ数年の傾向として、「賃貸併用住宅」を進める建築業者や不動産業者が多くなっています。
本記事では、賃貸併用住宅とはどのようなものかお話しします。

都心部における住宅価格は上昇、面積は縮小傾向

東京都心部を中心として、不動産の価格が平成25年頃から上昇しています。

元々戸建住宅やマンションを購入すると高額であった高級住宅地だけではなく、平成24年頃には総額4~5千万円程度で戸建住宅やマンションが購入できた地域でも、個人的な感覚では取引総額が5百万円~1千万円程度上乗せされてきているというのが感覚です。

また、戸建住宅1つ当たりの土地も、ここ10年程度で平均面積が小さくなる傾向があります。土地面積が小さくなれば当然建築できる建物の面積も小さくなります。

だからと言って戸建住宅をやめてマンションを買うと言っても、東日本大震災後建築単価が高くなって、新築マンションについても値段が高くなっています。執筆時点(平成29年7月現在)ではやや落ち着いているとはいえ、マンションも新築では買える値段ではなく、中古マンションを選択する人が増えている状況です。
(尚、ここで裏情報ですが、東日本大震災後は場合によっては新築マンションの間取りをやや小さくしたり、ある意味安普請をしたりして価格に転嫁しないようにしている場合もあるようです)

必ずしも給与所得が上昇していない中住宅価格が上昇傾向にありますので、マイホームの購入に当たって、旧来は夫婦いずれかが債務者、いずれかが保証人というローン契約も多かったものが、最近では夫婦共働きを前提として連帯債務者とされるローン契約も増えているようです。

そのような中で、「賃貸収入をローンの返済に当たられる」として賃貸併用住宅を進める業者が増えており、セミナーも開かれています。

賃貸併用住宅とは?

賃貸併用住宅は、家族用の自宅と賃貸用のアパートをくっつけて建築する建物で、一言で言うと「自宅兼賃貸アパート」と言えます。

また、賃貸用の貸室はきちんと壁で区切られており、家族用の自宅と各貸室の入口は独立して鍵がかかります。当然ながら水回りも自宅の分と各貸室分、それぞれに備え付けられています。この点が、自宅の中に居住希望者を住まわせる、いわゆる「下宿」と違っています。

【賃貸併用住宅イメージの一例】

2階 貸室 貸室 貸室
1階 自宅
土地

業者が賃貸併用住宅を進める理由

業者が賃貸併用住宅を進める理由は、上記のように特に東京23区等の都心部で住宅価格が高騰していること、単純に戸建住宅としてマイホームを購入しても土地面積も小さく、建物面積も小さくなる傾向があること、マンションにしても建築費の高騰によってマンション購入者の価格にその分が転嫁され新築マンション価格が上昇していることから、日本の人口の大部分を占める中産階級のうち、「新築住宅の購入は諦めて中古にする、またはもう少し市場の様子を見てから決めよう」と考えている人の割合が増えていることにあります。

業者が賃貸併用住宅を進める際のセールストークで多いのは、以下のようなものです。

「不動産投資は巨額のお金が必要になります。また、住宅ローンが適用されますから、アパートローンに比べると借入金利も低くおさえられ、しかも家賃収入をローン返済にあてられますから、返済の負担も少ないですよ。場合によってはマイホームを実質ゼロ円で購入できます」

といったもののようです。

確かに、賃貸併用住宅の建築・借主の募集・家賃設定・ローン返済額と家賃のバランス・修繕計画等が上手く行けば、理論上はマイホームを実質ゼロ円で購入できることはうなずけます。

しかし、賃貸併用住宅には業者が見落としていること、セールストーク中であえて言っていないと考えられるリスクについても、十分に検討しないと大変なことになってしまうと考えます。

その詳細については次の記事でお話しいたします。

纏め

  • 戸建住宅、新築マンションの価格が高くなっており、また面積も小さくなっていることから、ローン返済に不安を抱える人に業者が賃貸併用住宅を進める場合が増えている
  • 賃貸併用住宅は、(1)家族用の自宅と入居者用の貸室が完全に独立していること、(2)自宅、各貸室のそれぞれに鍵がかかる・水回り等住居設備が一通り独立してそろっていること、の2つの条件を満たす住宅を言う
  • 業者はローン返済に有利という理由で賃貸併用住宅を進める場合が多い

 

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