夜逃げが起きた時にどうすべきか①

複数物件を所有すると色々なトラブルに見舞われます。

一度経験してしまえば、もう一度起こったとしてもたいしたことではないと思うことができますが、最初は戸惑うのが常です。

このシリーズでは筆者が経験したトラブルにつき皆様に共有し、疑似体験をしてもらい万が一に備えてもらうためのコラムです。

さて、賃貸経営につきものの滞納ですが、滞納が長期となり、かつ入金の兆候が見られない場合最終的には、夜逃げという借主からの強硬手段強制退去という貸主からの強硬手段かどちらかの形で出口を迎えることがあります。

当方は、両方経験しましたので、それぞれについての経験談をお話ししたいと思います。

トラブルは突然に

それは管理会社からの一本の電話から始まりました。

管理会社と通常の連絡はE-mailで行っていますので、電話があるということは緊急の連絡(それも悪い話)ということです。ドキドキしながら電話に出ます。

「大変です。102号室の周さん(仮名)が、夜逃げしたようです。部屋に合鍵で入ってみましたが、荷物は若干あるのですが、ここ数週間生活していた気配がありません。」

 周さんといえば、外国籍の方ですが、保証会社を間に入れており、保証会社からの入金も毎月きちんと確認できています。問題入居者という認識は全くない入居者でした。

滞納管理をきちんとやるために、通常入居者からの入金は管理会社を経由せず、直接振り込まれるようしているのですが、この入居者の場合、保証会社を使用しているため保証会社からの入金となってはいましたが、それでも毎月入金がありました。

当方は、管理会社からの連絡を受けてもまだ楽観的でした。

周さんといえば毎月入金あるし、そんないきなり夜逃げとかそういうことにはならないんじゃないの?」

それどころか、勝手に部屋に入った管理責任は問われないかなあ?と別な心配をしていました。 

管理会社は、私のファーストインプレッションに対し、滞納は3か月前から発生していること、保証会社が期日までに入金のない場合強制的に退去してもらうと最終通告をした直後に所在が不明になったことから、夜逃げに間違いないと言ってきます。

その時点で、私は事実を正しく認識しました。

毎月当方が確認していた入金は保証会社が立て替えていたもので、入居者からの保証会社への入金は3か月以上滞納されていること、保証会社は滞納者に最終通告をしていたこと、保証会社から滞納の連絡は管理会社にあったもののその連絡が当方まで来ていなかったこと、私の知らないところでいろいろ起きていました。

すべては入金・回収業務を保証会社に丸投げしていたことによるリスクが顕在化したものでした。

 「夜逃げされたかもしれないが、家賃は保証会社が払ってくれたのだし、損失はなかったのではないの?」と思う方もいるかもしれません。私もそう思っていました。

「空室になったのは痛いが、家賃は保証されているし、これから募集を開始すれば良いや」この考えが甘かったのを知るのは、後日弁護士事務所を訪問した時でした。

多額の費用と時間を要した訴訟手続きの始まりです。

 

次回

 

苦労の法的手続き編になります。

 

Slider