「スルガ地獄」とまで称されるスルガ銀行のアパートローン融資に悩むサラリーマン大家の皆さんからの相談が後を絶たない昨今ですが、如何お過ごしですか?
今回は、スルガ銀行アパートローンからの脱出方法を下記の通り纏めてみました。
筆者が無料コンサルティングの際に、お伝えしている手法となりますので、ご参考までに一読頂けると幸いです。
スルガ銀行アパートローン、通称「スルガ地獄」ですが、この「地獄」からの脱出方法は大きく5パターンに分類できますので、その5パターンの紹介と各パターンの詳細を説明させて頂きます。
ここでは、現実的な3つの方法についてまず解説し、その後番外編の2つの方法を説明させて頂きます。
(参照:筆者のスルガ地獄の苦悩)
目次
金利引き下げ交渉をする
スルガ銀行アパートローン融資を受けると、当初金利は4.5%からスタートします。
しっかりと物件を運営して、入居率を維持しつつ、黒字経営を2年ほど続けると、金利引き下げ交渉のステージに到達することができます。
物件を買い続けてきた方は、2年を越えた融資だけが金利引き下げの対象となります。
金利交渉が成立すると、約3%の金利となる場合が多いので、このチャンスは見逃せません。
では、スルガ銀行アパートローンの金利引き下げの条件、メリット、デメリットをみていきましょう。
<条件>
- 一定以上、できれば8割以上の入居率を2年間維持すること。
- 口座内の現金を引き出さないこと。
<メリット>
- 融資返済額が下がる。(キャッシュを生む)
- 融資返済額に占める元金返済額が増える。(返済利息額が減る)
<デメリット>
- 地獄から脱出したとは言えない。(他の金融機関はスルガ融資を嫌がる)
- 交渉までに、相応の時間がかかる。(2年以上)
- 融資期間は変わらない。(法定耐用年数を越えた融資の場合、信用棄損状態が続く)
ちなみに、スルガ銀行側からは金利引き下げの話は一切来ません。(当たり前ですが…)
物件を売却する。
スルガ銀行アパートローンから本格的に解放されるには、物件を売却するしか道はありません。
ここでは、物件を売却する際の、条件、メリット、デメリットをみていきましょう。
<条件>
とくになし。(しいて言えば、滞納や既存不適格など物件や入居者に瑕疵がないこと)
<メリット>
- スルガ銀行アパートローンから解放される。
- 違約金がかからない。
<デメリット>
- 残債>売買価格だと、差額に対し自己資金の持ち出しが生じる。
- 諸費用がかかる。(主に、仲介手数料3%)
- 譲渡益税が生じる場合がある。
※ちなみに、ご自身あるいはご家族が代表社員を務める同族法人に物件を売却した場合は、同族間売買のペナルティとして残債の2%の違約金支払いが必要です。
スルガ銀行からの借り入れの場合、物件の本来価値を越えた融資を受けている場合が多いので、売却の際、残債が物件価格を上回ってしまう場合が多いです。
仮に、希望価格で売れたとしても、物件の簿価に対して売買価格が高い場合、その譲渡益に対し、譲渡益税が必要となります。ちなみに、5年以内に売却した場合の短期譲渡益税は、所得の39%と高額なため注意が必要です。
以前は10営業日ルールというものがあり、スルガ銀行は物件決済日の10営業日以上前に売却を申告しないと、決済(抵当権抹消手続)に応じてくれないという決まりがありました。
最近では、売買契約を締結した日から1か月以降でないと決済に応じないと、さらにルールが厳しくなっています。売却には相応の日数が必要となるので、こちらも注意が必要です。
他行融資に借り換える。
<条件>
物件の評価が借り換え先の金融機関の融資条件を満たしている。
(満たしていない場合、他の担保や預金が必要となる)
<メリット>
- スルガ銀行アパートローンから解放される。
- 金利が下がる場合が多い。
- 信用棄損から脱出できる。(法定耐用年数内の融資期間で借り換えができた場合)
<デメリット>
- スルガ銀行が不機嫌になる。(これが面倒くさい)
- 違約金の支払いが生じる(残債の2%)
- 融資期間が法定耐用年数内と短くなるため、毎月の融資返済額が変わらない。(増えることも)
- スルガ銀行のブラックリストに載り、当分融資を受けられなくなる。
他行への借り換えは、最も交渉難易度が高くなります。借り換え先の金融機関の特性も踏まえて交渉に臨むのが得策です。
いけるところまで買い増す。(番外編)
この戦略は、スルガ銀行からの融資を上限まで借り続け、そこから活路を見出すという超飛び道具的なウラ技です。
スルガ銀行のアパートローンで購入した物件は、残債の規模、物件の本来価値から、なかなか売却が難しいのが現状です。
そこで、考え出される究極の戦略が、「買いまくる」です。
「押してダメなら引いてみろ」の格言の如く、「売りがダメなら、買いまくる」という逆転の発想です。
スルガ銀行のアパートローン融資は5年以内に解約や一部繰上げ返済をすると2%の違約金の支払いが生じます。しかし、5年が経過すると、この違約金が必要なくなります。この5年オーバーで動き出す戦略を紹介します。
具体的な戦略としては、物件の価値や金額などは一切気にせず、キャッシュの出やすい物件だけを狙って買いまくります。
あるところまで買うと、スルガ銀行アパートローンが打ち止めになります。(年収の30倍程度)
この状態で、最初に買った物件が5年経過するのをじっと待ちます。この間、口座内にキャッシュを貯めまくります。途中で、金利引き下げ交渉に成功すれば、さらにキャッシュが貯まります。
こうして貯まったキャッシュを用いて、5年経過したアパートローンの繰り上げ返済をしていきます。途中で、残債が低くなったら、物件を売却したり、他行に借り換えたり、あるいは、全額返済まで持ち切ります。
5年以上の月日が必要となりますが、キャッシュを生み出す物件を所有している方にはオススメの超級戦略です。
地獄と感じないで暮らす。(番外編)
これは、もうスルガ地獄からの脱出というよりは、自己からの「解脱」です。
スルガ銀行のアパートローンに手を出してしまった自分に反省し、自己資金の流出も当然のペナルティと割り切って考えます。
これ以上、不動産に手を出さないと決め、破産するわけでもないのだからと一定の出費を諦めてしまいます。
スルガ銀行とは心のなかで訣別し、毎月の返済だけを無機質に行っていきます。宝くじやロト、ナンバーズを買い、いつか来るであろう夢の世界に思いを馳せましょう。
まとめ
- 今回はスルガ銀行アパートローン活用後の不動産投資家ができるアクションを5つに分類して紹介させて頂きました。
- スルガ銀行アパートローンからの脱出は個別性も高く、銀行との厳しい交渉も必要となるので、興味があるサラリーマン投資家の皆様は無料コンサルティングを実施していますので、お問合せ下さい。