登記簿謄本の基本を知る4つのポイント

登記簿謄本には見慣れない用語が多く記載されていて、どこを見てよいのか分からないと思ったことはないでしょうか?

不動産投資にかかわらず、一般の人は登記簿謄本を見慣れていませんので当然のことだと思われます。

登記簿謄本は、登記所に備え付けられた公開情報の帳簿・データであり、基本的な権利情報に誰でもアクセス出来るようにして、取引を安全に行うことを目的としています。

今回は、登記簿謄本を基本を知るためのポイントをご紹介していきます。

登記簿謄本とは?

登記簿謄本とは、簡単に言うと「不動産の権利関係の記録」と言うことができます。

不動産は高額なものであり、所有者や誰が担保を設定しているかなどが明確になっていないと様々なところで混乱が生じます。

確かにお金を支払って購入したのに、違う人が、『そこは私の土地だ!』などと主張してきたりしたら、大変なことになるからです。

そのために、不動産の権利関係を法務局にある登記簿に記録することで、権利を主張できる制度になっています。

つまり、

売却により所有者が変わった場合
新しく権利(担保)が設定された場合

など権利関係に変化が起きたときに登記を行います。

そして、全国にある法務局で申請すれば、誰でも取って確認することができます。なお、不動産登記においては、土地と建物は別々のものになります。

土地は地主から借りていて、建物を自分で建てて所有している場合などは、土地の権利は地主、建物の権利だけ建築主という関係になり、土地と建物は別々の登記簿に登記されます。

どのような権利関係があるのか?

どのような権利関係が記載されているかというと、不動産の権利の中で一番分かりやすいのが『所有権』です。不動産を購入すれば、売主から自分へ不動産の所有権を移します。

そして、所有権が移されたことを登記簿に記録することになります。このことを所有権移転登記といいます。不動産の登記は所有権だけではなく、抵当権も設定できます。

銀行などが資金を融資する代わりに、返済が終了するまでは、土地と建物に抵当権を設定することになります。

万一返済が滞った場合には、銀行は抵当権を行使して、土地と建物を取り上げて売却して、融資の返済にまわすことができることになります。

抵当権が設定されていると、当然勝手に売却はできなくなります。売却時に返済をして抵当権を抹消してもらわないと、所有権の移転ができないからです。

登記簿謄本と権利証は別物

登記簿謄本と権利証は同じようなものだと理解していないでしょうか?登記簿謄本と権利証はまったく別のものです。

権利証は、登記簿謄本に権利を登記したことが完成したことを記している『登記済みの証』ということになります。

この権利証を持っていないと、次に権利を移転したり抵当権を設定したりすることができなくなります。

登記簿謄本は法務局に行けば、誰でも発行できるものですが、権利証は基本的に一度きりしか発行されないため、大切に保管しておく必要があります。

権利証を持っていなくても登記簿謄本が変更できてしまうと、大変なことになるため、権利証が所有権移転登記のときに必要な理由となります。

登記簿謄本と権利証により権利を主張できる

売主と買主で不動産の売買契約をして、決済を行っても、登記簿謄本の所有者が売主のままであったら、買主はその不動産が自分の所有であることを主張できなくなります。

そのため、決済でお金が移動するのと同時のタイミングで、司法書士が法務局に走り、所有権移転登記を行う必要があります。

自分の所有であることの権利をきちんと主張できるようになることが、『第三者に対して権利を主張できる』ようになったという言い方をします。

例えば下記のようなケースが考えられます。

売主は売買契約をして決済をしたが、所有権移転登記をしていない。
買主が所有権移転登記をしようとしている間に、売主がさらに他の人に不動産を売却し、他の人が所有権移転登記を先に完了させてしまった。

この場合、最初の買主の方が先に不動産売買をしてお金を払っているにもかかわらず、他の人に先に所有権移転登記がなされてしまっているので、最初の買主は他の人に対して所有権を主張できなくなります。

つまり、他の人の所有権が優先されることになります。

登記簿謄本に記載のある権利関係は、正しいものであると推定されます。権利の推定力といい、登記簿謄本の内容と違う事実がある場合は、その違う事実があることを証明しなければならなくなります。

したがって、登記は不動産の権利に関して、とても重要な効力を持っているので、自分の権利を守るためには、決済と同時に所有権移転登記を行うことが最重要となります。

 

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