【不動産投資】築古戸建て投資とは?保有物件ポートフォリオと利回り、物件の選定基準

最近では、サラリーマンや主婦なども兼業として参入して、不動産投資初心者を中心に人気を集めている“築古戸建て投資”という手法をご存知でしょうか?

筆者は、“築古戸建て投資”を行っており、既に8物件を保有、管理しております。

今回は、私の自己紹介も兼ねて、保有物件ポートフォリオと利回りなどのイメージ、物件の選定基準について紹介します。

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築古戸建て投資とは

そもそも築古戸建て投資とは、どのような不動産投資なのでしょうか? 他の不動産投資と比べてどのような特徴があるのでしょうか。

不動産投資と言うと、一棟アパートや一棟マンションといった不動産に、数千万~数億ぐらいの価格単位で投資するのが一般的です。しかし、築古戸建て投資では、戸建てですから、数百万~2000万ぐらいまでの比較的低額な価格単位での投資が主流となります。

また、同様に低額から投資可能な区分マンション投資のように、建物を他の権利者と共有しているということはないので、管理でもめることもないですし、自分一人の裁量で壊して更地にしてしまうことも可能です。

そして、これは区分マンションにも言えることですが、実需向けの需要が多いことも大きな特徴です。一棟アパートや一棟マンションは、収益を目的とした投資家需要に限られますが、戸建ての場合は逆でほとんどの需要は自己居住目的であるため、売却し易いのが大きな特徴です。

最後に築古という点ですが、木造戸建ては20年ぐらいで市場価値がほぼゼロになるとされています。しかし、実際には20年を超えている戸建てでもリフォームをすれば十分住めるので、賃貸需要もかなり多くあります。賃貸市場に出回っている戸建ては数が少ないので、需給バランスが賃貸需要を押し上げているといった事情もあります。いずれにしても、建物の価値の低い戸建てを安く購入して、リ

フォームでうまく付加価値を付けて賃貸料を稼ぐ、という投資手法と言えます。

保有物件のポートフォリオ

私の保有物件のポートフォリオを紹介します。

私が築古戸建て投資を始めたのには、祖母が群馬県渋川市で自分の住んでいた戸建てを貸していたのを、母親から相続したというきっかけがありました。その2年後に父親も亡くなり、父の住んでいた戸建てが空き家になって、どうしようかということを考えた時に、自分も幼い頃住んでいた両親の思い出もある家をすぐ処分するには忍びない、という思いもあり、その祖母の物件や既に色々と出回っていた戸建て投資の情報を参考に、父の戸建ても賃貸に出すことにしました。

しかし、父の戸建ては埼玉県上尾市にあり、大都市とは言えない郊外地域でしたので、賃貸需要については不安もありました。埼玉県の他の都市であっても、正直なところ、戸建ての賃貸需要がどれぐらいあるかはあまり分かりませんでしたが、埼玉県は地元だったのでファミリーに人気のある都市というのはある程度知っていました。そのような土地勘を下に、その後1年で、埼玉県・東京都下に4軒買い進め、ある程度手法が固まってきた段階で、その翌年、東京都23区にさらに2軒の戸建てを買いました。

相続物件・群馬県渋川市・築35年・90平米・4DK・家賃45,000
相続物件(ただし、リフォーム・客付けは自分で行う)
埼玉県上尾市・築45年・90平米・3LDK・家賃80,000
購入物件・埼玉県川口市・築30年・55平米・3DK・家賃73,000
購入物件・埼玉県志木市・築30年・70平米・3DK・家賃80,000
購入物件・東京都東村山市・築30年・65平米・4K・家賃75,000
購入物件・埼玉県さいたま市緑区・築20年・90平米・4LDK・家賃92,000
購入物件・東京都文京区・築40年・45平米・2LDK・家賃130,000
購入物件・東京都台東区・築45年・70平米・3DK・家賃95,000

投資金額・利回り・リフォーム代

2で紹介した、物件の投資金額(相続物件については、売却する場合の市場価格)と利回り、リフォーム代をご紹介します。

ただし、利回りについては、取得費用、リフォーム代を含まない表面利回りとさせていただきます。実際の購入判断の際には、特にリフォーム代については込みで利回りを考えて購入する場合がほとんどです。

そうしないと、購入したもののリフォーム費用を捻出できないか、あるいはリフォームローンで借りられても、返済費用を家賃で賄えないといった事態があり得ます。
渋川物件:投資金額250万 利回り18% リフォーム代0
上尾物件:投資金額1800万 利回り5.3% リフォーム代250万
川口物件:投資金額650万 利回り13.4% リフォーム代130万
志木物件:投資金額575万 利回り16.7% リフォーム代170万
東村山物件:投資金額650万 利回り13.8% リフォーム代150万
さいたま市緑区物件:投資金額1080万 利回り10.2% リフォーム代100万
文京区物件:投資金額1700万 利回り9.2% リフォーム代10万
台東区物件:投資金額1350万 利回り8.4% リフォーム代0

築古戸建て投資の物件選定の具体的基準

物件選定の具体的基準ですが、そもそも購入してはいけない物件があります。それは、再建築不可の物件です。築古戸建て投資の大きなメリットに、実需向け需要が高く出口に困らないという点がありますが、再建築不可物件の場合更地にできないため、新築まで見込んだ実需が極端に少なくなると思われます。23区の一等地では、そもそも市場性が高いので、再建築不可でもそれほど問題にならないかと思いますが、私は資産性が落ちると考えて基本的に検討対象外としています。

次に、利回りの選定基準ですが、ずばり、埼玉あるいは都下なら、リフォーム代込みで利回り10%、23区ならリフォーム代込みで9%を目安にしています。

3でご紹介した所有物件のうち、相続以外で取得した③川口物件、④志木物件、⑤東村山物件、⑥さいたま市緑区物件の利回りは、リフォーム代込みとするとそれぞれ③11.2%、④12.8%、⑤11.2%、⑥9.3%となりますから、平均すると10%はクリアしているかと思います。23区も、⑦9.1%、⑧8.4%で現状は少し足りないがまずまずといった感じでしょうか。⑧の台東区物件は、元々はリフォームして貸す予定で、そうすれば家賃12万は取れると見込んでいました。リフォーム代200万として、利回りは9.3%になるはずでした。しかし、ちょうど手元のキャッシュが薄くなるタイミングで、事業用(民泊)として居抜きで借りていいという方が現れたので、そのままの状態で貸すことにしました。

利回り判断の際の重要なポイントは、賃貸需要とリフォーム代の見積もりになります。賃貸需要は、23区ならあまり気にする必要はないと思います。スーモやホームズなどの賃貸検索サイトで、平米数と最寄り駅からの距離で相場が測れます。東南部の足立区、葛飾区、墨田区、江戸川区の電車便が悪い地域は気を付けた方がいいと思いますが、それ以外はほぼ相場通りでしょう。埼玉の場合は、大宮以北になると急に賃貸需要が落ちるので注意が必要です。東武線、西武線の私鉄エリアも、賃貸需要が高いのは所沢や越谷、草加など、東京に近い一部エリアのみと考えた方が良いと思います。

最大の難点がリフォーム代の見積もりです。大体は埼玉なら築30年代、23区なら築40年代という築年基準で判断していますが、私はその他に2段階で篩にかけています。

第1段階が、建物の構造に関わる重大な欠陥がないかどうか、という点です。この点でよく見かけられるのが、傾きです。傾きは、建物の構造に関わる問題で、直さないとあらゆる部分で問題が発生して、居住できなくなる可能性が出て来ます。もちろん、現時点で人が住めないほど傾いている物件も結構売りに出て来ます。傾きは直すとなると、100万単位でリフォーム代がかかることが多く、直したとしても、その後また色々な不具合が出てくる可能性があるので、傾いている段階で、検討対象から外します。

第2段階は、風呂とキッチン設備です。風呂とキッチンの給湯設備が分かれている、いわゆるバランス釜式の場合、直さないと賃貸需要が悪くなります。これを直すのに40万ぐらいは見積もります。システムキッチンの交換も、30万ぐらいを見込みます。これら以外にクロスやクッションフロアの張替えなどもありますが、基本的にどの物件でも100万ぐらいはリフォームにかけることを見込み、その範囲に含まれるとして、その範囲から外れる2段階基準でリフォーム代を見積もり、購入の可否を判断しています。

まとめ

築古戸建て投資は、実需向けの需要が高いことを利用して、古い建物を安く購入してリフォームによって付加価値を付けて高めに貸すという投資モデルです。
そのため、実需の出口がある物件を選択すること、と基本的なリフォームで賃貸需要を見込めるかの判断、が物件選択の大きなポイントと言えます。

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