不動産会社選びは査定額の「根拠」と複数社への査定依頼が大事

不動産を売却するときには、一般的に不動産会社に仲介を依頼します。

しかし、その不動産会社も「良い不動産会社」と「悪い不動産会社」があります。

大げさな話ではなく、不動産会社が違うと百万円単位で売却金額が違うことも少なくありません。

そこで今回は、その中でも「良い」不動産会社を選ぶコツをお話します。

 査定の時に不動産会社を決める

そもそも不動産を売却する時の流れは以下のような流れです。

  1. 物件の査定を行う
  2. 不動産会社を選定し媒介契約を結ぶ
  3. 売却活動を行う
  4. 申込・契約を行う
  5. 物件の引渡を行う

この⑤段階の流れの中では、②の時点で不動産会社を決めなくてはいけないのです。

つまり、①の「物件査定」のときしか不動産会社を判断するタイミングはないということです。

 

査定額の根拠とは?

不動産会社が提示する査定額は、一般的に「周辺事例比較法」という方法で算出<されます。

周辺事例比較法とは、簡単にいうと「周辺の成約事例(周辺事例)を元に算出した金額」です。

つまり、なるべく近々で成約した「似たような物件」をピックアップし、その金額を参考に査定額を割り出しているということです。

そもそも査定額とは、絶対に売れる金額ではなく、「恐らくこのくらいの金額であれば売れるであろう」という金額になります。

どの不動産会社も、ピックアップする成約事例自体にはさほど差はありません。

しかし、それでも不動産会社によって査定額の差が生まれるのは、不動産会社が独自に「補正」をかけているからです。

その「補正」が、不動産会社が査定額を算出する根拠になるのです。

 

信頼できる根拠とは?

信頼できる根拠とは「直近の成約実績」です。

たとえば、A社とB社に査定依頼をして、A社が3,000万円、B社が3,300万円の査定結果だったとします。その時の両社の査定額の根拠が以下であれば、どちらが信頼できる査定額でしょうか。

A社「先月同じマンションの同じ広さの部屋を2,950万円で成約しました。そのときの検討者はまだ当社の顧客リストにあります。また、今回の部屋は2,950万円で成約した部屋よりも上階なので、50万円アップの3,000万円の査定額になります。」

B社「直近の販売実績では3,000万円前後が相場ですが、当社はこの辺りのエリアに強いので3,300万円という少し高めの金額でも頑張れます」

この2つを比べると圧倒的にA社の方が信頼できます。

理由は「実績」です。B社のように頑張りベースではなく、きちんとした実績を元にした根拠があるから信頼できるのです。

不動産会社を選ぶときには、このような成約実績に基づいた根拠があることが大切です。

 

複数の不動産会社に査定依頼をする

とはいえ、都合よく成約実績がある不動産会社に出会えるとは限りません。

そのため、5~6社程度には査定依頼をしておいた方が良いでしょう。

複数の不動産会社に査定額を聞き、根拠がはっきりしている不動産会社を選びましょう。

5~6社も聞けば、どの不動産会社の話に説得力があるかは見極められるようになります。

そのときには、「成約実績」を意識してみると、より良い不動産会社を見極めやすいでしょう。

 

まとめ

このように、不動産会社は複数に査定依頼をして、その会社を見極めることが大切です。

最初は話をただ聞いているだけかもしれませんが、1~2社から話を聞けば大体の相場観をつかむことが出来ます。

その相場観をつかんだ上で査定額の根拠を探れば、良い不動産会社を見極められます。