トラブル対処シリーズ:災害による被害が出た場合の対処方法①

今回のトラブル対処シリーズでは、災害被害の対処方法です。

新築、中古物件問わず、購入前にはハザードマップ等で水害の可能性を見て、物件選定を行うものと思います。

ただいくら、ハザードマップによって危険地域外とされていても、おきるときは起きるのが水害です。

私の物件で水害が起きたのもハザードマップでは比較的安全地域とされている場所に保有していた物件でした。

その対処法と、修繕費用をどのように捻出するかについて私の経験談をお話ししたいと思います。一番大事なのは、初動を早くし、現場に早く乗り込むということです。

 

2014年夏、管理会社からの電話を受けました。

「北関東を中心にゲリラ豪雨が発生し、私が物件を保有している地域でも大規模な水害が発生しているとのこと。避難地域に指定されているので近づけないが何らかの水害を受けた可能性が高い。入居者は避難勧告に従って全員退去したらしい。」

翌日、水が引いた後のちに物件視察していた管理人から、被害状況の報告がありました。

  • 1階部分の各部屋において約20センチほど床上浸水した。
  • 1階入居者(総勢4名)は、住めないため、近くのホテルに避難している。
  • その他被害として、共同玄関が破損している。

私は、入居者に見舞金として一人3万円を配ることを管理会社に指示し、大変なことになったと思い,

被災現場に飛ぶことにしました。(百年に一度の大豪雨といわれた災害のため、大家に非はないのだから配る必要は無いと管理会社に反対されたのですが、部屋を失った心痛を思い見舞金を配ることにしました。後々感謝されました。)

その後、現地の業者と面談をし、修繕の手配をしました。

泥水の徹底除去

床上浸水すると、水が引くまでの間、泥水に長時間浸かったために部屋中がドブ臭くなります。

また下水や屎尿が混ざった水が流れ込むため、放っておくと感染症の原因にもなるため、入居者のために、部屋の中にとどまらず、臭いの原因にもなる床下に貯まった泥を取り除いてから、しっかり消毒する必要があります。

 

まずは、床上浸水の報告を受けた時、これだけをやらねばと思い、業者に見積もりを取ると30万程度でした。思ったよりも安く済むかなと思ったのですが、

それはあくまで現場を見る前の机上の空論でした。

現場を見て修繕業者と話すと、続々と修繕すべき事項の連絡が来ました。

それは躯体および付属設備の修繕でした。

躯体および付属設備の修繕

床上20cm程度の浸水だと、乾いてしまえば大きな修繕は必要ないと思っていたのですが、実は見えない内壁の中に落とし穴があります。

内壁の中には、断熱材(グラスウール)が敷き詰められていますが、これが水を吸い込むと、数日経っても殆ど乾きません。

長期間、濡れたままの断熱材を放置しておくと、内壁の中からカビが生えてしまい部屋がカビ臭くなるばかりか、数年後には内壁の木材が腐食してしまい、取り返しの付かない事になります。

床上浸水した時には、具体的に躯体に対しどのような修繕が必要になるのでしょうか?

以下は、この浸水被害にあった際、大手ハウスメーカーや地元の施工会社など、数社から頂いた修繕見積りを基に修繕項目をまとめたものです。

床上浸水した時の修繕項目

  • 床の全面張り替え。
  • .全ての内壁を床から1mのあたりまでカットして張り替え。
  • .内壁の中にある断熱材を、浸水した高さの1.5倍程度を目安に取り替え
  • .内壁の張り替えの際、コンセント等の電気工事
  • エアコンを脱着して、クロスの全面張り替え
  • .部屋のドアや収納の扉など、浸水で膨張した建具を全て取り換え
  • .修繕による廃材の処分
  • .床下、屋内の泥を取り除き消毒。
  • 防蟻処理のやり直し
  • .損傷したキッチン、洗面台、トイレ、ユニットバス、エアコンの交換
  • .敷地内、駐車場、側溝を洗浄する。

見積もりでは、どんなに安い業者でも約900万円とのこと。

当初床下の泥の清掃だけで30万で済むと楽観的に考えていた私は以下に現場に飛んで事態を見つめていなかったかを思い知らされました。

なんとか作業項目を減らして修繕費を安く済ませたいと思いましたが、詳しく調べれば調べるほど、数年後の事を見据えると全ての修繕を行った方が結果的に安く済むという結論に至りました。 

さて困ったのは資金です。900万円払えないことはないのですが、自己資金をかなり消費します。

できるだけ自己資金を使用しないようにと調達に走ります。

次回は調達編です。

 

Slider