【不動産投資】住宅ローン借り換え時の注意点

住宅ローンの借り換えは現在の状況だとメリットが大きいことをお話ししてきましたが、注意しておかなければいけない点があります。
この点を見落としてしまうと、借り換えが成功しても損をしてしまうことになりかねませんから、十分注意しておいてください。

住宅ローン借り換え時の諸費用

住宅ローン借り換えは、他の記事でもお話しした通り、「現在のローン残高を、他の金融機関から借りて一括返済し、今後はその金融機関に新たなローンの返済を行う」手続きですから、新たに住宅ローンを受けるのと同じことになります。

そのため、住宅ローンの借り換えにおいてもローン借入にかかる諸費用が必要です。
特に新たな住宅ローンの借り入れの際の抵当権設定登記にかかる登録免許税と、金融機関に支払う融資事務手数料・保証料には要注意です。

抵当権設定登記にかかる登録免許税は、

  1. 自己居住用住宅
  2. 取得後1年以内に登記されたもの(借り換え時にはこの条件を満たさないでしょう)
  3. 耐火建築物は築後25年、耐火建築物以外は20年以内に建築されたもの等の建物に関する条件
  4. 床面積50㎡以上

の条件をすべて満たせば、課税標準額(住宅ローン借入額と考えて良いでしょう)×0.1%になります。

しかし、借り換え時は上の②の条件を満たさないことがほとんどなので、課税標準額×0.4%と、4倍の額に跳ね上がります。

また、融資事務手数料も銀行によって幅はありますが、ローン借入額に一定の率(上限2.16%程度)をかけて算出する場合、現在のローン残高によっては多額になる可能性もあります。
なお、この融資事務手数料は大手都市銀で大体金利+0.2%、ネット銀行だと定額制もあり5万円~借入額の2.1%程度となっています。
当初ローンの返済期間によって、当初ローンを借り入れる時に預けた保証料が戻ってくる場合もありますが、基本は戻ってこないと考える方が良いでしょう。それくらい戻り率は低いのです。

これらの諸費用が高額になる場合、借り換えをして逆に損をしたということになりかねません。
また、借り換え後の住宅ローンにこれらの諸費用を上乗せしない場合、諸費用を一括払いできるだけの十分な手元資金を準備しなければなりません。

固定金利から変動金利への借り換えは慎重に

現在のローン条件が固定金利である場合、変動金利への借り換えには注意しましょう。

固定金利型ローンは変動金利型ローンに比べて1%強程度金利が高いのが普通です。そのため、現在のような超低金利の状況では、変動金利型ローンの現在の見かけ金利を前提に借り換えを進める業者や金融機関もいるでしょう。

別の記事でもお話ししましたが、忘れないでいただきたいので何度も書きます。
金融機関の仕事は「お金を貸して、金利という形で利益を得る」ことです。
つまり、金融機関から変動金利をすすめられた場合、金融機関は将来金利が上昇すると考え、将来の金利変動によって利益を得ようとしているのではないか?と一度は立ち止まって考えることが必要になります。
(だからと言ってそれを金融機関の担当者にそのままぶつけることはおすすめしませんが…)

固定金利をとるか、変動金利を取るかは、結局は「金利の変動リスクを貸し手が負うか借り手が負うか」の違いです。
現状の超低金利の水準がずっと将来続くとは私は考えていません。
ですから、変動金利はたとえ今の金利が固定金利より低くても、将来は上がる可能性の方が高いでしょう。
それが何%まで上がるのか、固定金利と比べて損になるほど上がるのか、また上がるとすればいつか、といったことは私にも、他の誰にも今のところ分からないところではあります。
ですが、現在の超低金利の状況から考えて、変動金利をすすめられた場合は、「金融機関は将来の金利上昇リスクを自分に取らせようとしているのではないか」と疑って、いくつかのシミュレーションパターンを提示してもらう方が良いでしょう。
その上で、「毎月のローン返済額の返済期間平均値」、「完済までの支払総額」の2つについて、現在のローン条件、及び固定金利で借り換えた場合のそれと十分に比べるようにしましょう。
将来の金利上昇に関してあまりにも甘いシナリオでシミュレーションしてくる場合や、現在の超低金利の状況から変動金利の方が絶対に得ですよ、等といったセールストークをしてくる場合は疑ってかかる方が良いと考えます。

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団信の切り替えに注意

団信(団体信用生命保険)については既に住宅ローンを借りている方であればご存知のことが多いと思いますが、念のため説明します。
長期間にわたる住宅ローンの返済中にはローン契約者本人が死亡したり、事故等で重度の障害を負ってしまい返済に支障をきたしたりする可能性があります。
このような場合に、融資の条件として団信に加入することが義務付けられている場合が多くなっています。
団信に入っている場合、万一ローン契約者がローン返済中に死亡したり、重度の障害を負ってしまったりした場合は、保険金でローンが弁済され、残された家族が住宅ローンの負担から解放されるという恩恵を受けられます。

借り換え時に注意したいのは、住宅ローンの借り換えをした場合、この団信の契約も切り替わるということです。
当たり前ですが当初住宅ローンを借入した時よりも、借り換える時の方が年齢は高くなっており、また新しい家族が増える等してライフスタイルは変わっていることが多いでしょう。
年齢が高くなると健康面での不安も大きくなります。
借り換え時は、団信の切り替えを伴いますので、死亡時等の住宅ローン返済免除だけではなく、要介護状態になったときに住宅ローン返済が免除される介護特約付のものや、がんや脳卒中、心筋梗塞等の指定された病気で就労不可となり、ローン返済ができなくなった場合に住宅ローン返済が免除されるものもあります。
借り換える際は、これまでにお話しした金銭的メリットだけではなく、これらの保険から見たメリットも考え合わせれば、万一の場合の家族の不安を減らすことができます。
この点は見落とされることも多いかと思いますが、ぜひあわせて考えていただきたいと思います。

纏め

  • 借り換えのメリットだけではなく、借り換えに要する費用も考えておく必要がある
  • 固定金利から変動金利への借り換えは十分に注意すべき。金融機関の担当者があまりに変動金利をすすめる場合は疑ってみること
  • 借り換え時には団信の見直しもしておくと良い